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「アグロフォレストリー」とは?森をつくる農業の仕組み

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「アグロフォレストリー」とは?森をつくる農業の仕組み

アグロフォレストリーとは、アグリカルチャー(農業)とフォレストリー(林業)をかけ合わせた造語。従来のように森を切り開いて畑をつくるのではなく、樹木を植え、森を再生しながら樹間で農作物を栽培したり、家畜を飼ったりすることを指します。「森をつくる農業」とも呼ばれるこの農法は、主に熱帯地方で盛んに行われていますが、その持続可能性が注目され世界各地で広まっています。

アグロフォレストリーの特徴

一つの畑に限られた種類の野菜だけを育てる単一栽培の場合、連作障害が起きたり、生物多様性が減少することが懸念されています。一方アグロフォレストリーでは、自然の生態系に倣って高木、低木、果樹など多様な植物を共生させるため、生物多様性の維持または拡張を可能にしたり、生産者が長期にわたって安定的な収入を得られたり、と環境と人どちらにもいい影響を与えながら農業を継続できると言われています。

さらに、一緒に栽培すると互いに良い影響を与え、共栄しあう2種以上の植物の組み合わせるコンパニオンプランツを活用することにより、化学肥料や殺虫剤がなくても元気な野菜を栽培することが可能になります。

アグロフォレストリーの仕組み

ブラジル北部・トメアスでは、かつて日系移民が開墾した土地が広がっています。単一栽培していたコショウが病害により大打撃を受けた反省から、1950年頃から現在にかけてアグロフォレストリーを基本とした農業を実践しています。

そこでは、森林伐採後の荒れた土地を整えた後、初年度は森の生態系に倣いバナナなどの高木に成長する苗と、コショウやカカオ、野菜の苗を植えます。短期作物である野菜や豆類は初年度から収穫。短期作物が雑草を抑えている間にコショウやカカオの中期作物が成長し、3年目くらいからカカオは実をつけ収穫できるように。中期作物が5〜10年ほどで枯れるころには果樹が実をつけ、高木はやがて木材として出荷できるようになります。

自然の仕組みを応用することで、自然保護さらには現地の人の安定した生活をも作り出せるアグロフォレストリー。大規模な土地がなくても、小さな畑や自宅の庭でも応用が効くのでぜひ試してみてください。

ENDOCAの森

ENDOCAは、スペインのバルセロナ近郊に5ヘクタールの土地を所有し、そこで独立したFood Forest(フードフォレスト)と呼ばれる、アグロフォレストリーを活用した森を形成しています。この森はハーブやナッツ、樹木や野菜を栽培し、土壌に生物の多様性を取り戻し様々な作物を育てることに成功しています。

さらに、独自の水供給と太陽光発電を使用し完全に独立した、自給自足できる環境を整えています。フードフォレストは研究施設も兼ね備えており、定期的に世界の専門家を招いてワークショップを行い、共に世界を変える方法を学んでいます。